白高大神
奈良市の大和田にある元新興宗教玉姫教会の修業の場となっていた神社で、読みはシラタカオオカミ。
現在は廃神社となり、荒れ果てた状態となっていますが、京都伏見稲荷大社のお墨付きを得られるほど有名でした。
新興宗教でありながらお墨付きを得られたのは、玉姫教会の教祖である中井シゲノの存在が大きい。
巫女としての力を開花させながら、19歳で結婚、ふたりのこどもをもうけるも、22歳の時に事故で両目の視力を失います。
盲目になったシゲノは、観音菩薩を祀った滝で滝行をすることに。
そこは天皇が目の見えない皇子の目を洗ったら目が見えるようになったという伝説のある滝でした。
そんなある日、シゲノのもとに白高という白い狐が現われ、シゲノの見えなかった目が光や色を感じるようになります。
その後、お告げにより大阪に行ったシゲノは安居天神で玉姫社を譲り受け、玉姫教会を作るほどの信者を集めていきました。
しかし、逆にシゲノの高過ぎる能力が仇となり、彼女が亡くなった後は急速に信者が離れ、廃墟化が進んでしまうという悲しい逸話のあるスポットです。
稲川淳二に紹介されたことで心霊スポットとして知られるようになり、狩野英孝も訪れたことがある白高大神ですが、意外なことに有名な怪異の噂は面白半分で肝試しに訪れた16歳の少女がとり憑かれて狂ったというものくらい。
どうやらバリエーションができているらしく、少女がみるみる老婆になったというものや、後日回復したというパターンもあるらしい。
もっとも、本来神聖なはずの神社が荒廃した光景というのは、香川県にあるいもんたこと知行寺山稲荷大権現等もそうですが、不気味という印象を与えるのも事実。
怪現象の噂として、敷地内に防空壕としても使われていた女子高生が狂ったとされるほこらがあるんですが、そこに霊が出るという噂もあります。
元々は観音菩薩を祀っていたほこらだったようですが、時代背景を知らない人たちにとっては、玉姫教会の活動が戦時中にあたるため、敷地内にあるほこらが防空壕として利用されていたとは思わないんじゃないかと。
そのため、なんで神社に防空壕があるのか理解できず、理解不能な空間と認識されていったんでしょうね。
MISTの動画では、このほこら内で色々と起きていたようです。
現在でもこの土地を神聖な場所だと考えている人たちも少なくないので、あまり大っぴらに心霊スポットと呼ぶのは避けた方がいいかもしれません。
掃除に訪れている方もいるようですので。
コメント