【サバイバル・オブ・ザ・デッド(ジョージ・A・ロメロ)】

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突如よみがえった死者が人々を襲い地獄と化した世界、元州兵のサージ(アラン・ヴァン・スプラング)率いる一行は、安全な場所を求めさまよっていた。ある時、死者がよみがえることのない安全な島があるという情報を得た彼らは、疑いつつもかすかな望みをかけてその島へ向かうことに。しかし、何とかたどり着いた彼らを待ち受けていたものは……。

シネマトゥデイより。

ジョージ・A・ロメロのゾンビ映画では初めてのスピンオフ作品。

【ダイアリー・オブ・ザ・デッド】で学生たちを助けるかと思ったら、追い剥ぎだった軍人たちのその後。

ちなみに倉庫にいた多人数の集団の方ではないです。もっとも、本編との絡みはほとんどないので、単独で観ても問題ないです。

相変わらずのロメロ哲学が説教臭い感じで描かれていて、結局人間の醜さ、滑稽さ、救われなさが描かれている作品。

動きの遅いゾンビに襲われ、ジワジワと追い詰められていくのが怖いように感じますが、実はゾンビって恐怖の対象じゃない気がします。

ロメロのゾンビって基本的に積極的な攻撃性はないので、立てこもり続けられるなら、シェルターの外の放射能のような存在なんですよね。

出たらやられちゃう。

そんな状況要因のゾンビですが、やっぱり身内だともう一度殺しにくいのは確か。身内じゃなくても、子供のゾンビとか、赤ん坊とか1人殺せば、自分の中の何かが死にそうです。

そこで当然共存を考える派閥が出来るんですが、躾けをして、馬を食べさせればいいとか考え始めます。

作品中、結構いいところまでいっているように見えますが、本人たちは根本的な解決になっていないことに気づいていないのが馬鹿っぽい。

今回のゾンビは【ランド・オブ・ザ・デッド】ほどではないですが、知能があり、その代表のようなゾンビが馬を食べるか試します。

でも、一番頭のいいゾンビが出来たとして、他の平均的なゾンビは出来るはずもないので、殺すしかありません。

どう考えたって、平均的なゾンビを躾けるまでのリスクの方が高過ぎます。特に【死霊のえじきた】のようにローガン博士がいるわけではないので無理でしょう。1人躾けている間に数人ゾンビになっていそうです。

ただ、こうやって文章にすると、説教臭い面倒な映画に思えますが、実際に観ている最中は、派手な山場はないものの、ダレることなく観れるから不思議です。

これもロメロ映画の特徴かもしれません。

オススメ度(10段階)……★★★★★★
(期待してハードル上げすぎると、拍子抜けするのでこれくらい)

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《関連リンク》

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レビュー
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コメント

  1. こうじぃ. より:

    enta_mattariさんも言ってますが、
    もはやゾンビは恐怖の対象ではないですね‥
    銃か頭部にダメージ与えられる物が有れば互角以上闘えますし‥
    てか、登場人物冷静過ぎでしょ?
    歩く死体見たら普通パニクる筈なのに‥
    ゾンビの攻略法が判らず逃げ回っていた昔が懐かしい‥
    (ノ△T)
    しかも、この作品‥かなりの低予算じゃないですか~!?
    たいしたロケ地でもなく、ゾンビ数もわずか‥(;_;)

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