【遊星からの物体X】

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10万年前に地球に飛来した謎の巨大UFOを発見した南極観測隊のノルウェー基地が全滅。やがてノルウェー隊の犬を媒介にしてアメリカ基地に未知の生命体が侵入した。それは次々と形態を変えながら隊員たちに襲いかかる……。

allcinema ONLINEより。

いきなりノルウェー人がヘリで犬を追いながら、ライフルで撃とうとするという謎なシーンから始まるSFホラー。

アメリカ基地のメンバーはノルウェー人の気が狂ったと思い、射殺してしまうんですが、実は犬に寄生生物がしていて……というストーリー。

ノルウェー隊に何があったのか調べに行くと、そこには自殺して凍った死体と、焼かれたと思われる死体があるだけで、基地は壊滅状態。

何かが記録されていると思われるフィルムと、焼死体を持ち帰り、調べることに。

アメリカ基地に保護された犬は同じ犬舎の犬たちに触手を伸ばしますが、隊員たちに焼き殺されるんですが、カーペンター版の寄生生物のグロいこと。

当時はそこまで犬も映画用に訓練なんてされてないでしょうから、あんな気持ち悪いものと一緒に入れられてはたまらないでしょう。

【グレムリン2】の檻から出ないといけないサルが、グレムリンを怖がって出れないNGシーンを思い出しちゃいました。

そこで、ノルウェー基地から持ち帰ったフィルムを見てみると、ノルウェー隊がクレーターの中から宇宙船を発見して、何かを掘り出していたことがわかります。

しかし、その頃、焼死体から溶け出した寄生生物が隊員たちを襲い始めていて、既に同化をされた隊員がいる様子。

乗っ取りではなく、同化のため、誰が寄生されているのかわからず、疑心暗鬼な状況に。この辺りの展開は、いわゆるミステリーの

クローズド・サークルと似ています

ね。

ただ、ミステリーのクローズド・サークルであれば、犯人は移動しませんが、こちらは寄生対象が代わる上、増殖が可能なので性質が悪い。

なにしろ、犯人見つけたとしても、次の犯人が現われちゃうという無限連鎖です。

しかも、見つけたとしてもグロい化物が現われたという意味で、武器はせいぜい火炎放射器だけなんですよね。

増殖と言うのがゾンビのようにネズミ算式に増えるわけではないのだけが幸いです。

もっとも、もしこの寄生生物が社会に紛れ込むと、27000時間、4ヶ月もかからずに全人類と同化出来る計算が提示されてます。

とことん絶望しかないですね。

ラストの解釈は議論を呼んでますが、真実ってあるんでしょうか?

オススメ度(10段階)……★★★★★★★★★
(古典的SFの名作という意味では★10でも良いくらいのオススメ)

白銀の世界で迫る恐怖


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レビュー
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