ラ・ヨローナ ~泣く女~ ブルーレイ&DVDセット(2枚組) [Blu-ray]
1970年代のロサンゼルスで、ソーシャルワーカーのアンナ(リンダ・カーデリーニ)に、子供たちに危険が迫っているので助けてほしいとある女性が訴える。
だがアンナは、その訴えに真剣に耳を貸さなかった。
一人親のアンナには、エイプリル(マデリーン・マックグロウ)とクリス(ローマン・クリストウ)という二人の子供がいた。
シネマトゥデイより。
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中南米に古くから伝わる怪談『ラ・ヨローナ』を題材にしたホラー映画。
ジェームズ・ワンが製作に携わったという触れ込みですが、こういう触れ込みの場合、監督は別の人物なので、同じ作風やレベルを期待してはいけません。
実際、この作品の監督マイケル・チャペスは、テレビシリーズや、ショートフィルムがメインだったようなので、テレビムービーくらいのハードルで見るくらいがいいでしょう。
気づいてない人たちも結構いるようですが、この作品、
【死霊館】シリーズと同じ世界観
なんですよね。
ちょっとしか出てこないのでまるでカメオ出演のようですが、【アナベル 死霊館の人形】に出てくるペレズ神父が登場しています。
ストーリーは、ソーシャルワーカーのアンナが担当の女性のもとを訪れると、わけのわからないことを言ってある扉を開けないように喚き散らす。
その扉の向こうには、どうやら女性の息子たちがいるようで、アンナは同行した警官と、扉を開けて子供たちを保護してしまう。
ですが、母親の虐待を疑い、保護している間に子供たちが川で溺死。
当然ですが、女性はアンナを恨むんですが、理由を説明しなかった女性が悪いとしか思えません。
実は女性の子供はラ・ヨローナに狙われていたんですね。
ラ・ヨローナというのは、幸せな生活を送っていたはずが、夫の浮気を許せず、夫の大切なものを壊そうと考えた女性の名前。
しかも、何をトチ狂ったのか、大切なものとして自分たちの子供たちを溺死させるという選択。
我に返ってたラ・ヨローナは嘆き苦しんで自殺し、他人の子供を殺す悪霊になったらしい。
そして、今度はアンナの息子と娘が狙われるようになり、教会に助けを求めるんですが、審査には時間がかかるため、ラファエルという男を紹介されます。
ラファエルはアンナ一家を救うため、ラ・ヨローナと対峙することになるという展開。
ハードルを低くして見た方がいいとは書きましたが、個人的には良作だと思います。
CGではなく、特殊メイクのラ・ヨローナはリアルで怖いし、ビックリ系と揶揄されている感想も結構見かけますが、普通に良い演出だと思うんですけどね。
また、襲ってくる悪霊を撃退するだけの展開に見えますが、本質的には【エクソシスト】に近い印象。
その上で、アンナ、子供を殺された女性、ラ・ヨローナという3人の違う立場の母親を描いてるのは面白いと思います。
もっとも、怖さが麻薬みたいになっていて、強い刺激を求めている人にはつまらないと感じるかも。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★★
(ラファエルのジャジャーンはちょっとイラっとする。)
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