隣に越して来た男が吸血鬼だと知った少年は、バンパイア・ハンターの当り役をもつ恐怖番組のホストに退治を依頼するが……。
allcinema ONLINEより。
来年1月に公開されるリメイク版【フライトナイト/恐怖の夜】の試写会に参加させていただいたので、比較するのにオリジナルの方を視聴。
当時も観ましたが、もう26年も前になるので、大筋は覚えていてもかなりうろ覚え。
当時はティーンズホラーのような若い層向けのホラーはほとんどなかったので、オカルト色が強いんですよね。
やっぱり20年以上も経つと技術も表現方法も格段に向上しているため、リメイク版の【フライトナイト/恐怖の夜】が見やすいし、面白いと思います。
オリジナルとリメイクの特に大きな違いは主人公チャーリーの扱い。リメイク版はあくまでもチャーリーとジェリーの戦いにヴィンセントが参加するという流れ。
オリジナルは巻き込まれる羽目になったヴィンセントが戦い、
チャーリーはほとんど何もしていない
んですよね。よくあるアクションや、ヒューマンドラマで何かの目撃者になった子供を守るヒーローものを、子供の視点で描いただけに近い。
もっとも、それはあくまでもいまの評価で、当時はティーンズホラーやライトノベルのようなものはないし、そういう展開の作品自体ほとんど思い浮かびません。
最近オリジナルを観た人のレビューでは傑作と書かれているか、好評価に疑問を感じるかの両極端になっていますが、前者は時代を加味しているか、カルト被れ、後者はいまの作品と比べてしまっているのがほとんど。
1980年代にホラーに青春映画の要素を盛り込み、若い層に受け入れられたことや、サターン賞の3部門を受賞したことを考えれば、充分傑作と呼んでいい作品です。
ただ、いま観た場合に当時は凄かった狼男への変身シーンを含め、全体的にチープな印象を抱くのも確か。古い作品を古い作品として観ることが出来ない人にとっては安い作品に見えるのも仕方がありません。
特にこの作品の場合、リメイク版の【フライトナイト/恐怖の夜】の方がオープニングからオリジナルよりキャッチーだし、ヴァンパイアの知識がある程度ある人だと発想の転換に驚かされたり、登場人物たちのかっこ良さが全然違うんですよね。
雰囲気を楽しむならオリジナル、観やすさや面白さを楽しむならリメイクを観るといいと思います。ただ、比較するのに両方観るならオリジナル、リメイクの順に観ないと正当な評価は出来ないかも。
ただ、ロディ・マクドウォールが演じるピーター・ヴィンセントのいかにも胡散臭いヴァンパイアキラー振りは、他の追随を許さないと思う。
オススメ度(10段階)……★★★★★★
(歳月を評価に加味しています)
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