【リアル鬼ごっこ ライジング】
園子温の【リアル鬼ごっこ(2015)】の公開記念に作られたスピンオフのオムニバス作品。
『リアル鬼ごっこ』がどうして行われるようになるのかを描いています。
ちなみに【リアル鬼ごっこ(2015)】の公開に合わせたというだけで、【リアル鬼ごっこ(2015)】とは関係ありません。
個人的には【リアル鬼ごっこ(2015)】よりこちらの方が面白いと思います。
また、パラレルなスピンオフなので、
『リアル鬼ごっこ』が行われるようになる理由もそれぞれで異なり、
これが真相というのはありません。
『佐藤さんを探せ!』
好奇心旺盛な小学生3人組の輝男、圭吾、想流は、遊び場にしている廃校で、タイムカプセルを探しに忍び込んだ“子供殺し”の指名手配犯【佐藤さん】に遭遇する。
懸賞金300万円を手にする為、子供たちは無謀にも生け捕り作戦を企てるが―?
公式より。
好奇心旺盛と言えば聞こえはいいですが、不快なレベルでやんちゃなことをしている3人組の輝男、圭吾、想流。
指名手配犯の『佐藤さん』と出会い、興味を示すんですが、教師の死体が出てきたことで『佐藤さん』とトラブルになります。
その後、友達を呼んで、学校で『佐藤さん』狩りを始めるというもの。
映画版の【リアル鬼ごっこ】の起源という印象のストーリー。
子供たちの無邪気な狂気が気持ち悪いです。オーソドックスで、いかにもライジングな内容。
ただ、『佐藤さん』が臭いに執着している意味がわからないまま終わるのがモヤモヤします。
『佐藤さんの逃走!』
廃墟に迷い込んだ中学生の家出少女・茉莉花は、ある夜、“角”の生えた少女と出会う。
その子に奇妙な愛情をおぼえ、“おにおに”と名付け可愛がるが、2人の前に突然【佐藤さん】と名乗る少年が現れる。
そして彼は叫ぶ「鬼だ!鬼がいる!」―
公式より。
家出したらしい少女が廃墟で暮らしているんですが、持っていた人形に生理らしい血が流れ込んだら、何故か人間大の少女になります。
茉莉花と『おにおに』と名付けられた少女は楽しく過ごしているんですが、そこへ『佐藤さん』と名乗る少年がやってくるように。
茉莉花は『佐藤さん』とも仲良くなっていくんですが、『おにおに』は茉莉花が自分から離れていくように感じている様子。
やがて、茉莉花と『おにおに』の生活は永遠に続けられるはずがないことを『佐藤さん』が告げるんですが、そのことが悲劇を産むことに。
なんとなくですが、つげ義春の【紅い花】を彷彿とさせる作品でした。
高校生の朔実は、同級生の美少女・絢乃を好きな余り、学内でストーカー行為を繰り返す。
ある日、【佐藤】という名のもう1人のストーカーの存在が発覚する。
「自分以外のストーカーは認めない!」と、もう一人を罠にはめる為、ある行動をとる―?
公式より。
これはちょっと異色な感じ。女でありながら、美少女の絢乃をストーカーしていた朔実がひょんな事から一緒にストーカー探しをすることに。
はじめは自分のネタをばらしていたんですが、絢乃がおかしくなっていくのを見て正体を明かそうとしたところ、もうひとりのストーカーの存在が発覚。
そのストーカーと対峙することになるというもの。まあ、予想通りだとは思うんですが、意外と面白い。
オチも【世にも奇妙な物語】にありそうな感じがいいです。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★
レンタルか動画配信、劇場版Blu-rayBOXにて視聴可能です。
(【リアル鬼ごっこ】を知っていたらより楽しめますが、この3話だけでも結構楽しめるんじゃないかと)
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