別居中の妻がいるプサンへ、幼い娘スアンを送り届けることになったファンドマネージャーのソグ(コン・ユ)。
夜明け前のソウル駅からプサン行きの特急列車KTX101号に乗り込むが、発車直前に感染者を狂暴化させるウイルスに侵された女性も乗ってくる。
そして乗務員が彼女にかみつかれ、瞬く間に車内はパニック状態に。
異変に気づいたソグは、サンファ(マ・ドンソク)とその妻ソンギョン(チョン・ユミ)らと共に車両の後方へ避難する。
やがて彼らは、車内のテレビで韓国政府が国家非常事態宣言を発令したことを知り……。
シネマトゥデイより。
韓国産のパンデミックホラー。ウイルス系で、ゾンビものと言うべきなのかは微妙なところ。
もっとも最近はウイルス系でもゾンビと言っているので、特に気にしなくてもいいんでしょうね。
ストーリーは別居中の妻が住む釜山に娘を送り届ける途中、ウイルスによるパンデミックが発生するというもの。
列車にゾンビというと、最近ではアニメの【甲鉄城のカバネリ】なんかを思い出しますが、隔離された閉鎖空間にもかかわらず、その空間自体が動いているため、状況に変化が生まれて面白い。
希望が見えたと思ったら、絶望に変わったり、結構その切り替えが早いので、短く感じるくらい。
その間にも人間関係に変化が起きるんですが、同じアジア圏なせいか、その変化が理解しやすいんですよね。
欧米作品だと、なんとなくおまえの生命大事、あいつは諦めろ的な思考が多く、みんなで助かろうってイメージじゃないので。
もちろん、この作品でも集団による闇を思いっきり見せつけられますが。
色々とてんこ盛りで面白い作品ですが、最大の見どころというか、印象強いのがバス会社の常務ヨンソク。
普通の作品なら、完全に街を牛耳る悪徳政治家ポジションなんですが、
クズっぷりとしぶとさが半端ない。
過去に見たアクション映画や、ホラー映画、推理映画でもなかなかいない不快なタイプ。
極悪人ではなく、セコいクズという辺りがいいキャラクターだと思います。
父親役のコンユもいい演技をしていましたが、正直大沢たかおに似てるなあくらいの印象しか残らなかったので、個人的には相当のインパクトだったんでしょうね。
韓国映画なので、それだけで嫌う層もいそうですが、本当によくできた作品だと思うので、ホラー好きはぜひ。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★★★
(欧米のゾンビ作品のようなゴアシーンはほとんどありません。)
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