【キャビン・フィーバー】
学生生活を終えた5人の仲間は、夏休みをキャビンで楽しむため、人里はなれた森にやってきた。
しかし仲間の一人が体調の不調を訴え、感染を恐れた残りのメンバーは、彼女を納屋に閉じ込めてしまう。
シネマトゥデイより。
謎の感染症による死の恐怖と、感染への恐怖により、パニックに陥る人々を描いた作品。
あらすじでは省略されていますが、発症した男が助けを求めにやってくるんですが、その男は若者のひとりが日中自分を撃った男だと気づくと、怒ったのか若者たちの車に乗り込む。
慌てて止めに入る若者たちですが、車中で吐血されまくり、恐怖のあまり乱暴な態度をとった上、女性たちを守ろうとした結果、男を火だるまにしてしまう。
観ている人たちはわかるんですが、その後、水道につながっている貯水池で男は絶命しています。で、水を飲んだ女性があらすじの体調不良になるわけです。
感染が発覚して物置に閉じ込めるくだり、帽子男が人でなしなセリフを吐くんですが、内容は実は正論。
その後、自分も発症した帽子男が動いた車で病院へ向かうんですが、アクシデントが。というか、ここから先は予想のはるか斜め上を行く超展開が待ってます。
伝説の『パンケーキ』
に噛まれます。本当にここだけでも観ていただきたい。このシーンを予測できる人は99.9%いません。
しかも、この後の店主の理論もメチャクチャで、カオスなんてもんじゃありません。
その間、小屋側でも発症した若者たちが急速に進行。ビックリするくらい進行が速いです。
若者たちが死んでいった頃、帽子男が小屋に戻ってきますが、生き残っていた主人公が何故かプロの殺し屋のようになっています。
結局、帽子男を追ってきた男たちを瞬殺してくれるんですが、すでに発症しているので先はありません。
グロいのは貯水槽に浮かんでいる死体をひっくり返すシーンと、進行が進んでしまった女性の顔がかなりむき出しな感じになってるシーンくらい。
あとはもう『赤い人』というくらい真っ赤になってるだけなので、騒いでいる本人ほど怖さを感じません。
他にも個性的な登場人物がちょくちょく登場するんですが、『パンケーキ』がインパクト強過ぎて、すべてを忘れてしまいます。
ちなみに続編である【キャビン・フィーバー2】を観ると、事情がわかるんですが、本作での印象と、事情を知った後ではまるで印象の違う登場人物がいます。
他にも【キャビン・フィーバー2】で伏線にされていたものがあって、ビックリしました。
また、わかりにくい部分を軽く触れておくと、冒頭と最後に出てくる老人が冒頭では黒人を差別しているのに、最後では仲が良いシーンがあるんですが、あれはミスリードです。
冒頭で老人は銃を「黒人の(もの)だ」と言っているだけで、若者たちが勝手に『黒人用』と解釈しただけだったりします。
また、とあるシーンの『ウサギ』。【シャイニング】の『クマ』のオマージュなんですが、クマの着ぐるみが見つからなくって、ウサギになっただけのようです。
意味はあるのかと言われたらありません。他にも様々な作品のオマージュととれるシーンがある作品なので、気にしながら観るのも面白いかも。
オススメ度(10段階)……★★★★★
(酷評されても仕方がない作品ですが、『パンケーキ』のシーンのカオスさは観ていただきたい)
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