【クライモリ デッド・パーティ】
小さな町のハロウィーン・パーティーに訪れた5人の若者たち。
だが突然彼らを襲撃した謎の男と喧嘩になり、共に保安官に捕まって留置されることに。
実はこの男、“奴ら”と共謀して殺人を繰り返す凶悪犯だったのだ!
男を助けるため“奴ら”は1人、また1人と邪魔な人間を殺しながら近づいてくる。
果たして、若者たちは生きて帰ることができるのか――。
公式より。
奇形+精神異常者によるゴアムービーの第5作。こういう作品はパラレル化するのが常なので意味はないですが、状況から想像すると、どうやら第4作の【クライモリ デッド・ビギニング】と第1作の【クライモリ】の間っぽい。
とりあえず、【クライモリ デッド・ビギニング】に登場した3バカと、何故か3バカに命令出来る立場になっている殺人犯メイナードが殺しまくります。
この殺人犯なんですが、【ヘルレイザー】シリーズで『ピンヘッド』役だったダグ・ブラッドレイが演じているんですが、どうやら力で従えているご様子。話から察するに逃亡中の囚人に3バカが襲いかかったものの返り討ちにあったような雰囲気です。
時系列では先なのか、後なのか断言は出来ませんが、過去作で首を折られても、直してしまったり、軍人相手に勝つような相手を暴力でって凄まじいと思います。
3バカのように勢いだけでなく、引くところは引くというところもえげつない。なんで、こいつが他の作品の時代に生きてないのか不思議でたまりません。
もっとも、ちょくちょく不満には思われているようなので、弱ったところでやられちゃったのかもしれませんけどね。
ただ、本作では知恵袋的なメイナードは警察署に捕まっていて、それを3バカが助けに来るという状況なんですが、町に来たことのないはずの3バカの土地勘の凄さと、行動範囲の広さは異常です。
「3バカはなんでも知ってるよな」
「なんでもは知らないよ。知ってることだけ」
とか帰ってきそうな勢いです。
舞台は舞台で、過去に『マウンテンマン』と呼ばれる先住民が、対立していた町民たちを皆殺しにして食べたと言われる町で、何故かその近くでフェスが行われるため、たくさんの人たちが来るという状況。
にもかかわらず、フェスが始まると、チケットがないと中に入れないのに、何故か町から人が警察署にいる人たち以外ほとんどいなくなります。
普段、どれだけゴーストタウンなんだと。というか、そもそも皆殺しにされた町がよく再興したなと思います。
そんな中、正義感しかない女性保安官と、若者たちが立て籠もるはめになるんですが、相変わらずの謎知識で3バカは街中を停電させる有能振り。
こいつら、まともに鍛えることが出来たら、凄まじい特殊部隊になれそうです。
結局、若者たちや女性保安官の仲間は我慢しきれず、ひとり、ふたりと外に出ていって、殺されそうになったら助けてくれと言いながら殺されるというパターンの繰り返し。
しかも、前作同様、今度は女性保安官が正義の塊のため、メイナードを殺して立て籠もればいいものを、変に法を守ろうとするため、メイナードに揺さぶりをかけられ、仲たがいしていくという流れ。
こういう映画って、正義を押し付けていいのは、自分ひとりで敵を殲滅してくれるスーパーヒーローな主人公だけだと思います。
本作ではとうとう誰も食べなかったので、もしかしたら今後は無邪気な3バカ大虐殺映画になっていくんじゃないかと心配です。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★
(出エロはちょっと焦る)
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