1971年アメリカ・ロードアイランド州、両親と5人の娘たちが古びた一軒家に引っ越してくる。
しかし、毎朝母親の体にあざができ、一定の時間に止まる時計など不気味な怪現象が次々と発生し、娘たちに危害が及んだことから、一家は心霊学者のウォーレン夫妻(パトリック・ウィルソン、ヴェラ・ファーミガ)に解決してほしいと依頼する。
夫妻が現地を調査すると恐るべき歴史が明らかになり、夫妻は館に巣食う邪悪な存在に立ち向かうが……。
シネマトゥデイより。
世間的には【SAW】シリーズで知られているジェームズ・ワン監督作品。このジェームズ・ワン、【インシディアス】や、あまり知られていない良作【デッド・サイレンス】のようなホラーも撮っています。
【SAW】シリーズでは毎回衝撃的な展開や、グロい映像で観客や視聴者を驚かせてくれましたが、ホラーはまた一味違う印象。
欧米のホラー映画は精神的な恐怖より、スプラッターな映像や、お化け屋敷的な音と映像でビックリさせる手法が多数派。
ホラーハウスものについては、どっちかというと何も出てこないで、現象だけという作品も少なくありません。
しかし、この作品の場合、手法はビックリ系の手法も使われてますが、どちらかというと日本のような精神的に追いつめられていく展開です。
実際、観ていて欧米のホラー映画より、
日本のホラー映画に近い印象
を受けました。
登場人物の超常現象研究家のウォーレン夫婦は実在の人物で、アメリカでは超有名。お祓いが出来る稲川淳二をイメージするとわかりやすいかもしれません。わかりやすい例として挙げただけで、稲川淳二のような怪談士ではないですけどね。
すっかり忘れてしまいましたが、最近、別の作品でも彼らをモデルにしたホラー作品を観た気がします。
この作品も実話を基にしているんですが、いつも通り、そういう宣伝だろうと事実を疑う人たちのために、実際に恐怖体験をしたペロン一家を予告編に登場させるという演出までしています。
さすがワーナーはやることが違います。もっとも、その人たちが実際に恐怖体験をしたという証拠があるわけではないので、疑ってたらきりがないんですけどね。
ただ、ジャケットイメージを見る限りでは、人形メインのドールホラーか、少女の霊がどうこうといった作品に見えますが、まったくそんなことはないので注意が必要です。
ちなみにジャケットにも出ていて、作品中でも不気味なアナベル人形。事実ではあんな不気味な人形ではなく、本物はもっとファンシーなぬいぐるみです。そこは完全に演出のようですね。
もっとも、ホラー映画にそぐわないレベルのファンシーさなので、仕方がないと思います。
それにしても、こういう『事故物件』を購入してしまったけど、お金がなくて出ていくに出ていけないとか、現実にありそうで嫌ですよね。
庶民が家を買って、それを売れないのにまたすぐ引越なんて事になったら、霊よりも前に経済的にやられてしまって、お父さん【シャイニング】みたいに荒れ狂いそうでたまりません。
いろんな意味で怖い【死霊館】。なかなかおすすめなので、ぜひどうぞ。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★
(例の木が【フッテージ】の木に見えて仕方ありません。)
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