シー・ノー・イーヴル 肉鉤のいけにえ デラックス版 [DVD]
減刑を交換条件に老朽化が進んで閉鎖されたホテルに修繕の労働奉仕にやってきた8人の犯罪者たちは、週末をそこで過ごすことになっていた。
彼らの他にはふたりの監察官とホテルの女主人以外いないはずだったが、ジェイコブという名の巨体の殺人鬼が現われ、チェーン付の肉カギを振り回し、彼らを次々と血祭りに上げていく。
シネマトゥデイより。
アメリカのプロレス団体WWEが映画のプロデュースに進出した作品。
意外なことにザ・ロックやジョン・シナ、ハルク・ホーガンとかじゃないんですね。
殺人鬼役もどう団体所属のケイン。
アンダーテイカーの異父弟として人気を博し、赤い仮面をつけた赤い怪物としての知名度も高いレスラー。
最近は政治活動もあるからか、マスクをつけない素顔で活動していますが、充分に強面。
映画の中の設定でなく、身長2メートル越え、体重も150キロ近いので、実物自体がすでに恐怖の対象です。
そんなのが突然現れては襲い掛かってくるからたまらない。
しかも、【バイオハザード】のタイラントでもないのに、壁や天井ぶち破ってくるんですから、気をつけようがありません。
オープニングからなかなかエグいホラー映画で、目玉をくり抜く殺人鬼に襲われるストーリー。
捜索なのか、通報なのかわかりませんが、廃屋らしい屋内で女性が助けを求めているところに警察が到着。
そこへ殺人鬼がやってきて、警官のひとりを殺害、もうひとりのベテランっぽいウィリアムが腕を切られながらも殺人鬼の頭を撃って迎撃。
なんとか犠牲者ともども生き残ります。
ただし、犠牲者も凄惨な状態でした。
時が経ち、ウィリアムは現場から離れ、更生施設で働くことに。
そこで4人の若い受刑者たちとともに廃墟となったホテルに修繕の労働奉仕をしにいくんですが、女性の施設からも職員と4人の受刑者が参加します。
ホテルの女支配人に迎えられた10人は、それぞれの部屋を掃除し始めるんですが、驚くことに惨劇は初日にスタート。
なにしろみんな自由気ままに行動しているので殺人鬼にしてみたら狙い放題です。
ホテルには隠されている資産があるという噂を聞いていた受刑者が探索をしていて死体を発見。
そこからはもう一気に急展開。
エレベーターが動いてることに異変を感じた女性職員が襲われるんですが、叩きつけられただけで死亡。
簡単に死に過ぎだろうと思ったんですが、よく考えたらフィクションでなく、普通に100キロ以上の相手を投げる現役プロレスラーに叩きつけられたら実際に死ぬかもなと思い直しました。
ちょっとおもしろいのが、
死因が一部皮肉になってる
こと。
携帯に依存気味な女性が携帯のせいで見つかって、喉に押し込まれて窒息。
過激な動物愛護精神の持ち主が犬に食い殺される。
金に目がくらんだ人物が金庫で潰されたり。
なかなか皮肉が効いています。
もうひとりこれは皮肉なんだろうなと思う人物がいるんですが、ネタバレになってしまうので割愛。
ただ、ケイン扮する殺人鬼のジェイコブもかわいそうな人物で、目をくり抜いているのも理由がありました。
もちろん、被害者だから何しても許されるわけではないですし、ジェイコブの被害者たちには一切関係ないので許されないですけどね。
また、ジェイコブの不死身振りはハンパなく、ウィリアムは頭を撃っているので生きているはずがないと思っていたんですが、後頭部に穴が開いていて、ウジがたかっているのに生きてます。
ちょっと正直本当に生きてんの? って思わなくもないですが。
そのため、登場人物たちが気づいていない演出として、ハエが飛んでいたらジェイコブが近くにいるっていうのは割と斬新でしたね。
オススメ度(10段階)……★★★★★
(細かいことは気にせず、いきなりタイラントに襲われた一般人ドッキリくらいに思ってみると面白い。グロいというか、痛そうだけど。)
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