ある夜、本多智恵美(熊井友理奈)と幼なじみの金沢伸明(桜田通)のところに、「王様からの命令に24時間以内に従わなければ罰を与える」というメールが“王様”なる送信者から届く。そのメールはクラス全員に届いていたらしく、最初は遊び半分で命令を実行していた生徒たちだったが、内容が段々エスカレートしていき……。
シネマトゥデイより。
小説版の状況設定を聞いて、面白そうだと思い、漫画版を読んで、面白かったので視聴。
何コレ?
ターゲットが中高校生のため、グロテスクな表現を避け、かなりソフトな表現にしてしまったのはしょうがない。
それに加え、アイドルホラーのため、エロいシーンもなく、何が売りなのかわからない出来。
それでも原作を理解出来る程度に表現されてればいいんですが、原作を読んでなければ、真相の意味がわからず、唐突にこうだったと言われても困るというレベル。
多分、映画だけ見て、原作のストーリーとオチを理解できる人はいないと思います。もっとも、原作自体、破たんした真相なので、どうしようもないですが。
漫画版から入った身としては、『罰』が死亡から存在抹消になってしまったのは前述通り仕方ないとしても、不自然さを理解出来ないことに違和感を感じるし、展開の雑さが目に余ります。
こういう大人数サバイバルにありがちな口減らしイベントがありますが、普通は最初の方で一気に減らすか、大量虐殺シーンを描くために使われるのが一般的。
別にそうじゃなければダメということではないのですが、どうでもいいタイミングで、みんな死んだでは興冷めです。
存在抹消にしても、文字通り消滅してしまい、クラスメイトだけ覚えていて、家族とかも忘れてしまうという無茶振り。おかげで原作の真相ではありえなくなっています。
一人二人ならまだしも、机が8つしかなく、それもバラバラな配置なのにおかしいと思わない女教師吉澤ひとみとか。
きわめつけは【ひきこさんVS口裂け女】を彷彿とさせる挿入歌。クライマックスとか盛り上がるべきシーンで、曲調は悲しそうなんですが、怖くもなんともない。
だって、「おうさ~まは、みんなに罰をあたえ~る。だからおうさまは~いつ~もひとりぼっち」とかいう歌詞ですよ。どう考えても笑うところです。
Berryz工房と℃-uteのファンだけ観ればいいんじゃないかという映画。
というか、誰が王様なのかという状況が序盤で崩れる時点で、推理映画ではなく、ダメホラーになっています。
オススメ度(10段階)……★★
(劣化版なら学生の自主制作レベルでも出来そうな作品)
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コメント
たしかにマンガの題材としては、面白そうですね。
原作は、マンガが先なのか小説が先なのか知りませんが、雰囲気的には「リアル鬼ごっこ」+「バトルロワイヤル」÷2を天日干しにして劣化させた感じですか?
この手の映画のダメダメさ加減には目をつぶるとして、せめてエロさを挿入すればよかったんでしょうけどね。
せっかく、吉澤さんを教師に配役してるなら。
>道三さん
コメントありがとうございます。
携帯小説→小説→漫画→映画です。
生徒同士でアクション的に戦う話では
ないので、【リアル鬼ごっこ】や
【バトルロワイヤル】とは違います。
強いてあげれば、一部屋ごとに試練がある
【CUBE】や【SAW】の方が近いかも。