【のぞきめ】
テレビ局でアシスタントディレクターをしている三嶋彩乃(板野友美)は、ある青年の怪死事件を取材することに。
異様な死に方をした青年の死を、彼の恋人は「“のぞきめ”の仕業だ」と発言。
青年の大学のサークル仲間も山奥の合宿に行って以来、何者かにのぞかれているように感じており、のぞきめの悲劇が続いていた。
そして、彩乃の身にものぞきめの恐怖が迫りくる。
シネマトゥデイより。
元AKBで神7とまで呼ばれた板野友美主演のホラー映画。三津田信三の小説が原作ですが、原案といった方が良さそうです。
正直、ともちんと呼ばれていた頃の記憶しかないので、すっかり主演が板野友美だと忘れていて、エンドロールで思い出すという体たらく。
むしろ、こんな顔だったっけと思っちゃいました。劣化したとかではなく、印象が別人という感じ。
ストーリーは怪死事件を追うことになった彩乃が、被害者の恋人で、自らも霊障にあっているらしい和世から不思議な体験を聞かされる。
そして、自分も恋人の信二と取材に行くことになります。
そこで信二共々呪われてしまい、和世はふたりの目の前で死亡。
必死に呪いを解くために真相を調べるという展開。
怪しい研究者が出てきたり、
最近耳にするようになった『六部殺し』が描かれていて、
扱っている内容自体は面白い。
『六部殺し』というのは、写経を奉納しながら六十六ヶ所をめぐる巡礼僧や旅人を六部と呼び、そういった人たちを泊めた百姓等が金品に目がくらんで殺すこと。
大抵は急に裕福になった後、殺した相手が子供として生まれて、罪を語り出す話になります。
もっとも、恐怖の対象となる『のぞきめ』が、目が飛び出る感じで見開く少女なので、現実だと怖いでしょうが、作品だとやや悪ふざけに見えます。
また、板野友美演じる彩乃が必死に駆け回るんですが、ほとんど自業自得な上、信二は完全に彩乃のせいで酷い目に合ってるので救われません。
なんで信二は彩乃にプロポーズしようとしてるのかわからないくらい良い奴です。
信二は霊感が強いか、霊に関する知識があるような印象を受けたんですが、説明や描写がないのでよくわかりませんでした。
結局のところ、作品中では訳知り顔でそれっぽいことを語る合い間に、目を見開く化け物が映るだけと言ってもいいので、面白くはないと思います。
とはいえ、『六部殺し』を知りたい人、板野友美のファンにとっては良い作品だし、映像は意外に怖い気がするので【Another】くらいの怖さがちょうどいい人にはおすすめ。
オススメ度(10段階)……★★★★
(オープニングシーンは余計な気がする。)
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