【口裂け女】
27年前に子どもたちを恐怖に陥れた、“口裂け女”のうわさ誕生の町で、再びそのうわさがささやかれ始める。
教師の京子(佐藤江梨子)は、担任の生徒美佳(川合千春)を家まで送って行くが、自分の目の前で口裂け女に美佳をさらわれてしまう。
彼女は同僚の松崎(加藤晴彦)と手がかりを探し始めるが……。
シネマトゥデイより。
20年以上前の都市伝説であるにも関わらず、いまもなおモチーフにされることが多い「口裂け女」を描いた作品。
とは言っても、子供たちが噂にしている内容以外は、特徴を演出されてません。
口が耳まで避けてるのと、トレンチコート、ハサミくらいですね。
都市伝説の方の「口裂け女」は鎌を武器にしている場合や、100mを1桁秒で走ったりするんですが、その辺はあんまり描かれませんでした。
定番のバックボーンも描かれていません。
ただ、ここで2000年以降の平成生まれの人たちに信じてもらえないであろう情報を描くと、当時は「口裂け女」をワイドショーが真面目に取り上げていたりします。
映画内でも描かれているんですが、「口裂け女」の話題を禁止にされた学校もあるという話も。
ちなみに似たような話で、『こっくりさん』は禁止された学校は意外とあるようです。
そんな「口裂け女」を演じているのは水野美紀なんですが、ミイラみたいだったり、特殊メイクだったりで、水野美紀である必要があったのか謎でたまりません。
ヒロインのはずの佐藤江梨子があまりにもな外見と、微妙な演技のため、余計に困惑する感じ。
ストーリーというか展開も雑で、いくつかあるグループからだいたいひとりが犠牲になるだけ。
佐藤江梨子演じる教師の山下は、
親を説得して預かった生徒を目の前で連れ去られる
という責任問題が発生するような状況なのに、罪悪感を感じている様子はまったくなし。
そんな山下とともに行動することになる松崎にしても、、口裂け女の誕生に何か関係している様子。
何故か自分たちで調査をはじめ、どんどん被害者を増やしていくんですが、やっぱり罪悪感を感じているようには見えません。
突然現れる口裂け女ですが、ある人物がせき込み始めると、口裂け女に変貌したり、殺された口裂け女が別人に変わったりというのは面白い反面、脈絡がない。
最終的に誕生の秘密が描かれるんですが、まったく意味がわからない。
なんで口裂け女の外見になったのかはわかりますが、なぜ人を襲っているのかなんかは一切不明のまま。
ある意味オチなのかと思う口裂け女のキメ台詞「ワタシキレイ」の真相がダジャレみたいだし。
監督が白石晃士なので、邦画ホラーとしては平均的な質を保ってはいるものの、微妙な作品でした。
オススメ度(10段階)……★★★★
(根本的に山下のキャラクターや言動がおかしい上、可愛くないので助かれという気にならない。)
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