高野蘭子(古畑星夏)は家族を借金から解放するため、もう一回だけ命懸けの人狼ゲームに参加することを決意する。
一方、吉原虎之介(池田純矢)や海老原一香(佐生雪)をはじめとする参加者たちも一様に、殺りくゲームでサバイバルしてきたつわものたちだった。
そして今回は新たに“キューピッド”と“恋人”のルールが設けられ、現場はカオスと化す。
シネマトゥデイより。
リアルでの人狼ゲームを強制されるシリーズ第5作。
今回は通常のゲームでは聞いたことのないキューピッドと恋人が追加され、かなりカオスな状況に。
キューピッドが指名したふたりは本来の役職の他に恋人という役職を得ます。
恋人になることにはメリットがなく、逆にパートナーが死んだら自分も死ぬというデメリットのみ。
その上、キューピッドと恋人の勝利条件は、人狼、または村人が勝利条件を満たした段階で恋人が生き残ってることという難度が高い条件。
ちなみにキューピッドが指名する段階では、そのふたりが人狼か村人かもわかりません。
とんでもなく不利な第3勢力です。
しかも、途中で判明するんですが、今回の参加者は2度目の参加者ばかりなので、だからこそ成り立つ追加役職のような気もします。
また、元運営側というか、ゲームを見て賭けてた側の人物も参加していて、一部の参加者がなぜ参加させられているのかが語られていました。
そういった背景的な部分の面白さはあるんですが、ゲームの進行はいまいち。
ひとり、意識高い系バカみたいなのがひっかき回すんですが、それに駆け引き的な意味がなかったり。
というか、村人陣営が無能過ぎて、終始人狼とキューピッド陣営にご都合な展開に。
映画なのでしょうがないとはいえ、ご都合感はんぱないです。
特に恋人が生き残らないとストーリーが終わってしまうのが酷い制約に。
キューピッドは村人にカウントされるため、恋人が村人同士で狼を全滅させるか、人狼同志で村人ひとりとキューピッドだけにするか、村人と人狼のカップルで人狼ひとりとキューピッドだけにするしかありません。
キューピッドが死んでも恋人は勝てるので、キューピッドを切り捨てれば、代わりに村人でもいいんですけどね。
逆に恋人が死ぬとキューピッドは勝利条件を満たせないので、ただの生殺し。
そんな制約を受けてしまうため、
恋人が指定された段階で展開がかなり限定されてしまう
んですよね。
そのせいもあってか、本作は展開を楽しむというより、人狼ゲームの参加者はどうやって集められているかや、賭けはどうやって行われているのかの説明に重点が置かれている印象。
珍しく登場人物のゲームに関係ない部分の掘り下げや、人間関係も描かれてましたし。
そういった意味では駆け引きは少ないですが、シリーズを見るなら押さえておきたい作品。
オススメ度(10段階)……★★★★★★
(地味ですが、シリーズでは演技がうまい印象を受けました。)
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