【ドクター・スリープ】
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40年前、雪山のホテルで父親に殺されかけたことがトラウマになっているダニーは、人を避けるようにして生きてきた。
同じころ、彼の周囲で子供ばかりを狙った殺人事件が連続して起こり、ダニーは自分と同じような特殊能力によってその事件を目撃したという少女アブラと出会う。
事件の真相を探る二人は、あの惨劇が起きたホテルにたどり着く。
シネマトゥデイより。
スティーブン・キング原作の【シャイニング】の続編。
どうやら映画版とTVドラマ版をミックスした感じになっているので、どちらかしか見てないと違和感があるかもしれません。
ストーリーとしては、【シャイニング】の後、母親と暮らしている間も、ホテルの住人たちに狙われていたダン。
ホテルのシェフだったハロランの亡霊の助言で、ダンのシャイニングでホテルの住人たちを精神世界の箱に閉じ込めていく、
同じ頃、世間の影では、子供たちの行方事件が起きていました。
数年後、ダンは愛する母を亡くし、酒に溺れ、すさんだ生活を送り、父親のジャックのようになっています。
しかし、再び現れたハロランの言葉で心を改め、たどり着いた町のホスピスで働くように。
一方、アブラという少女は能力に目覚め、ダンの存在に気づいた彼女はテレパシーで連絡をとりあうようになります。
そんなある日、アブラは行方不明事件の犯人たちに襲われている野球少年ブラドリーにリンクしてしまい、存在を気づかれてしまう。
犯人たちの正体は魔女で、自分たちが生き続けるために子供たちの生気を吸い続けていたのでした。
ダンがシャイニングと読んでいる力を持った人間は生気の質が良く、大人になったり、薬を飲んだりすることで生気は濁るらしく、子供を標的にしている様子。
特にアブラのような強力なシャイニングを持った子供は絶好の標的だった。
魔女たちの存在を知ったアブラが魔女たちのリーダーであるローズに接触してしまったことで後戻りできなくなってしまったため、ダンはアブラと協力して魔女たちと対峙することになるという展開。
そういえば、
【シャイニング】って本当は超能力もの
だったなあと思い出させられます。
キューブリックの映画版【シャイニング】は、どちらかというと単にストレスで頭がおかしくなった父親が妻子を殺そうとするという展開に見えるため、スティーブン・キングに批判されてるらしいですし。
特に原作でのダンはシャイニングと天才的な頭脳で危機を回避してますが、映画版では能力を隠してますしね。
本作のネタバレになるので書きませんが、ホテル自体が邪悪な意思を持つ存在で、原作【シャイニング】と映画版ではラストが違いますし。
また、本作と映画版【シャイニング】の違う点として扱いが大きく違うのが、ダンとハロランの関係性。
ダンにとってハロランはシャイニングを持つ者としての導き手であり、それはハロランの死後も続いています。
それがアブラとダンとの関係性にも引き継がれていて、ハロランがダンにしてくれたように、ダンはアブラを導こうとするんですね。
むしろ、本作はホラーやファンタジーではなく、そういった部分がより大きくクローズアップされた作品でした。
ただ、本作品の問題として、アブラのシャイニングが強過ぎて、魔女側が脅威になっておらず、決着のつき方があっさりし過ぎ。
連載ものの漫画や、連続ドラマで打ち切りのため、一気に進めたみたいな印象を受けました。
バトルアクションものではないので、一人ずつ戦っていくのもおかしいでしょうから、好みの問題かもしれませんけどね。
高評価を得た作品ですが、個人的にはキューブリック版【シャイニング】のような作品を求めているなら、別物という覚悟は必要だと思います。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★
(続編ではなく、単体として考えたら良い作品。)
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