市街の真ん中に忽然と姿を現した謎の映画館”メトロホール”。覆面試写会に招かれた人々は、悪魔<デモンズ>のホラー映画に魅せられる。
そして映画の進行と同時に場内では恐るべき惨劇が!
いつしか出口は塞がり、観客はひとり、またひとりとデモンズ化してゆく・・・・
公式より。
ほぼ30年前に公開された映画館を舞台にした感染系ホラー。
こういう人間が化物になる作品を見ると、ゾンビゾンビ言う人たちがいますが、ゾンビじゃありません。デモンズです。
ゾンビは基本的に動いてる死体です。しかし、この映画や【REC】は必ずしも死体が動いているわけではなく、生きている段階から人間が変異したり、悪魔が動かしてたりしています。
そういうのはゾンビではないと思うんですよね。特に悪魔ものの場合。
そんなわけで悪魔憑きの話なんですが、古い作品なこともあり、描写はチープです。
でも、それを踏まえて見ると、映画と現実がリンクしているという発想が面白い。
映画の中では4人の若者がノストラダムスの墓を暴いていて、そのひとりがアキロン大王の仮面を被ったことでデモンズ化してしまいます。
すると、観客の黒人の連れで、劇場に飾られていた仮面で怪我をしていた女性ローズマリーがデモンズ化し始めます。牙生えたり、目がおかしくなったり、爪がのびたりと、結構がんばってます。
デモンズ化したローズマリーはもうひとりの連れだった女性を襲い、次々と観客を襲い始めます。
その際にスクリーンの裏で被害者が苦しむというシーンがあるんですが、後に上映される【スクリーム2】はこれに影響を受けていそうな気がします。
観客たちが事態に気づいて逃げ出そうとすると、入ってきたはずの扉がコンクリートで塞がれているという謎の状況。
バリケードを作り、なんとか籠城に成功しますが、30年前は携帯電話もないので打開策がないんですよね。
色々と試した結果、思考能力が落ちてしまったのか、籠城組も壊滅するハメに。
途中、警察から逃げているパンクな若者たちが映画館に侵入。代わりにデモンズが外に出てしまいます。ここ大事です。
クライマックスで何の前触れもなく、ヘリコプターが落ちてくるんですが、脚本がダリオ・アルジェントということもあり、【ゾンビ】のラストで飛び立つヘリじゃないかという噂がたちました。
しかし、監督のランベルト・バーヴァはそれを否定していて、ヘリコプターの操縦士がデモンズ化したせいという提示だそう。
ここで思い出してください。デモンズが外に出たのはパンクな若者と入れ替わりです。ヘリコプターの操縦士はいつデモンズになったのか、謎でたまりません。
ただ、映画のラストで家族らしき3人組が武装して車に乗っているんですが、やけに手慣れたご様子。
映画館の中だけ時間の流れが違うのかというレベルです。
とはいえ、【バイオハザード】みたいなゲームだったら面白そうだよなという展開だし、怖さと関係ない部分なので、普通に見ていたら気にならないでしょうね。
結局、どうするとデモンズ化するのかが謎なのはさすがに気になりますけどね。いまだになんでデモンズ化したのかわからない人物がいるので、気になってたまりません。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★
(実は自分が初めて劇場で観たホラー映画だったりします。)
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