【貞子】
心理カウンセラーである茉優(池田エライザ)の勤め先に、警察に保護された少女が入院してくる。
記憶を失い名前も言えない彼女のカウンセリングにあたる茉優だが、周囲で奇怪な現象が頻発する。
同じころ、茉優の弟で動画クリエイターの和真(清水尋也)は、アップロードした映像の再生回数が伸びないことに焦りを感じていた。
そこで、死者5人を出した火災の起きた団地に侵入し、心霊動画を撮ろうとする。
シネマトゥデイより。
Jホラー屈指のキャラクターでありながら、バラエティタレント化した貞子を恐怖の対象に戻すべくつくられた作品。
ですが、【リング】シリーズの中で最も怖くない作品に仕上がっちゃいました。
ストーリーは【リング2】の続編で、池田エライザ演じるカウンセラーの茉優の働く病院にある少女が保護されます。
直前に実写映画版の【賭ケグルイ】を見ていたので、生徒会長役とのギャップがすごい。
少女は、母親にクローゼットの中で生活させられていて、灯油で焼き殺されそうになるんですが、貞子の力で脱出。
母親は貞子に殺された様子。
この母親役、知らないおばさんみたいに思っていたら、ともさかりえでビックリです。
昔は堂本剛と共演して、【金田一少年の事件簿】でヒロイン役だったりしてたのに。
とは言っても、最近もちょくちょく映画やドラマに出ていて、他の作品ではこんなおばさんっぽくないですけどね。
茉優は少女に優しかったからか気に入られるんですが、優しさゆえにサイコパスなおばさんにも気に入られてしまいます。
このサイコパスおばさんも後で調べたら佐藤仁美で、ともさかりえや堂本剛と文字通り同級生だった女優です。
というか、オリジナルの【リング】、【リング2】の竹内結子が演じて、最初に死んだ大石智子の友達ですね。
そういえば、【リング2】では精神病院に入ったことになってました。
まさかのオリジナルキャラクター。
そんなサイコパスおばさんに襲われているところへ貞子が現われるという展開。
同じ頃、配信者として活動している弟の和真は、再生数の伸び悩みに焦っていて、少女と母親の住んでいた団地の部屋に侵入します。
そこで何かを見てしまい、慌てて逃げ出すんですが、後日行方不明に。
動画には黒い長髪に白い服を着た女が映り込んでいて、ネットで話題になっていました。
それから茉優と、和真が憧れているアドバイザーの石田から連絡があり、ある動画を手掛かりに和真を探しにいくことに。
そんな感じで話が進むんですが、サイコパスおばさんのシーン以外、貞子はほとんど突っ立っているだけ。
動画も呪いのビデオのような不気味さを感じません。
ぶっちゃけてしまうと、確かに外見的には貞子が怖いですが、
サイコパスおばさんや、少女の母親の方が怖さを感じます。
クライマックスの展開も意味不明だし、全体的に雑。
貞子と山村志津子の設定は生きているものの、増殖を目的にしていることを含め、必要な設定はほとんど削ってしまった印象。
貞子というキャラクターのスピンオフではあっても、【リング】ではないなと思った作品でした。
オススメ度(10段階)……★★★★
(新規のファンを増やすという意味では悪くはないのかもしれない。)
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