【HOUSE ハウス】
夏休みを利用しておばちゃまの羽臼屋敷を訪れる“オシャレ”と6人の友人。
だがおばちゃまはすでにこの世の人ではなく、戦死した恋人への思いだけで存在し続ける生き霊だったのだ。
そして若返るためには少女を食べなければならない。
ピアノや時計が少女たちを次々に襲い、羽臼屋敷は人喰い屋敷と化した……。
allcinema ONLINEより。
いまでこそ巨匠といわれる大林宣彦がCF監督だった時代に、助監督も経験せずに撮ることになった映画。
尾道三部作と言われ、青春映画の定番となっている【転校生】、【時をかける少女】、【さびしんぼう】を撮ったとは思えないほどの前衛的過ぎる作品です。
というか、狂ってます。
タンスに食べられながら戦う娘や、ピアノに食べられながら笑ってる娘とかメチャクチャです。
元々原案が当時12歳だった娘の大林千茱萸のアイデアなので、いかにも当時の女子中学生が考えそうだよなっていうシュールな雰囲気。
ネーミングセンスも凄まじく、南田陽子演じるおばあちゃんの名前は『羽臼香麗』でハウスカレイ(ハウスカレー)、主人公オシャレの友達の大場久美子はファンタ、佐藤美恵子はマックですよ。
おかげでテレビ放映できません(苦笑)。
いまでは考えられないネーミングですね。
でも、そんな厨二病が考えたような設定ですが、これが意外に怖い。
南田陽子のおばあちゃんの異質さも手伝ってるんでしょうが、児童向けの少女マンガのホラーに傑作があったりするように、シュールなのに怖い。
ただ、心霊的な怖さというよりは、他人の妄想を見せつけられているような不安感ですが。
また、この映画の特徴として、いまで考えればアイドルホラーなのに、ヌードシーンとか、謎の萌えシーンがちょこちょこあること。
メイド姿なんて、当時で考えたら斬新な気がします。
あとは大林家族を含め、友情出演等で意外な人物が端役で出演してたりするのが印象に残ります。
オススメ度(10段階)……★★★★★★
(正直、こんな酷い作りなのに怖いってすごいことだと思う)
コメント
モロ セットって感じを大林監督が上手く使ってましたね。この映画観たあとしばらく南田さんをテレビで見る度、怖いおばさんて思っちゃったです。
昔、大林作品だからってだけで予備知識も無いままビデオを借りてア然とした記憶が蘇りました…
たしかに狂ってますね笑
ブログを読んだら、久々に見たくなってしまいました。
おぉ!Good timing!
つい最近私も借りてきたばかりだよ♪
面白そうなので早く観ようっと^^
>ムーンライトさん
コメントありがとうございます。
当時の大林作品はセットが多かったですからね。CF監督だった影響なのかもしれませんが。
南田洋子は結局怖いイメージしかないかも。
>オラフさん
コメントありがとうございます。
何度観てもラストを忘れて、何度も観ているんですが、何度観ても狂ってますw
小林亜星の死に様とか。
>ハーコンさん
コメントありがとうございます。
間を開けて観ると、インパクトに伴わない印象の薄さで、次に観るときには忘れているという状態なので、何度観ても面白いですよ。